ブックカバーチャレンジ④ 『子どもの心に光を灯す 日本の偉人の物語』投稿702日目。

ブックカバーチャレンジ④ 『子どもの心に光を灯す 日本の偉人の物語』投稿702日目。

学生の頃に、歴史能力検定の世界史と日本史の2級を取りました。
特に世界の歴史が好きで、教科書以外でも偉人や伝記の本を読みこんだ。世界にはこんなにすごい人物や将軍、武将、軍師、戦いがあるんだなーと、学生ながらに興奮した記憶がある。

30歳を超えた今、昔覚えた歴史上の人物もボクの成長の歴史とともにどんどんと抜けてしまっている。勉強しないとどんどんと抜けてしまう(笑
だから、学校を卒業してからが本当の勉強のはじまりです。

ブックカバーチャレンジ4日目。今日、ご紹介したい本が
白駒妃登美著『子どもの心に光を灯す 日本の偉人の物語』

東京にある、”読書のすすめ”という本屋さんが紹介していた一冊。
この本屋さんは、自分の気に入った本などを店頭に並べたり、お客さんが買いに来られたときも、店主自らオススメの本を紹介する面白いところ。自分の知らない世界を新しく知るきっかけとなった。

「生きる力が湧いて来る15の物語」
15人の歴史上の人物が登場し、それぞれのテーマに沿って、物語が紹介される。文章量的には子どもが読むというよりも、親と一緒に学んでいくという内容。

その中の一人に、立花宗茂という人物が書かれている。戦国時代が好きな方ならご存知だと思うが、生涯無敗の武将と知られ、義を貫いた男。また筑後地方(今の福岡県)の柳川領主として、居を構えた。

ちなみに『名将言行録』では、「人となり温純寛厚。徳ありて驕らず。功ありて誇らず。人を用ふる、己に由る。善に従ふ。流るるが如し。奸臣を遠ざけ、奢侈を禁じ、民に撫するに恩を以てし、士を励ますに、義を以てす。故に士、皆之が用たるを楽しめり。其兵を用ふるや、奇正天性に出づ、故に攻めれば必ず取り、戦へば必ず勝てり」と記されている。

有名な関ヶ原の戦いでは、西軍についたが、裏切りなどがあって実質半日ほどで勝負がつく。立花宗茂の居城も大軍に取り囲まれて、抵抗すればするほど犠牲者が続出。もう勝負は決してしまっている。

このまま戦って果てるか、降伏するか。このとき、彼が取った行動は初めての降伏。それは家臣や領民を守るための大きな決断でした。

家康の戦後処理は厳しく、立花家はお取り潰し、宗茂自身も浪人になりました。しかしながら、武勇に優れた彼を天は味方しました。
家康・秀忠に働きを認められて、関ヶ原の戦いから20年後に柳川領主として、再び返り咲くことになりました。長い歴史の中で、一度取り潰しにあい、旧領に復帰したのは、立花宗茂、ただ一人。とても稀なことです。

故郷に帰ってきたときには、たくさんの群衆がつめかけました。
20年前に領民を思い、苦渋の決断をした宗茂のもとにも、同じような光景が広がったそうです。そこには立花宗茂という男の器と愛される城主としての帰りを待ちわびた喜びに溢れていたことでしょう。
歴史を紐解いていけば、素晴らしい物語と人間ドラマがそこにはあります。白駒さんは著書や講演を通じて、歴史の大切さを伝えている。

著書の帯には、小学5年生のコトバでこう書かれている。

「2年生の時ちょっといじめられて仲間はずれにされたりして、死も考えたことがありました。でもこの白駒先生のおかげで今を生きよう、と思えることができました。そして私も命がけで守るものを見つけたいと思いました。」

歴史を学ぶことは、人生を学ぶこと。
人間関係、仕事、家族・友人関係など様々な問題がこれから先あるかもしれないが、同じように先人達も歩んでいる。そんなときは、思い切って歴史上の先輩の胸を借りて見るのもいい。一人で悩まずに、歴史から学んでみるのもまた乙なモノだ。


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