タグ:

ブックカバーチャレンジ⑥ 『営業の魔法』投稿705日目

ブックカバーチャレンジ⑥ 『営業の魔法』投稿705日目

営業マンをやっていたとき、とにかくどうやったら売れる話術ができるのか、モノを買ってもらえるようになるのか、そればかりを考えていた時期があった。

ある意味、お客さんの要望には応えるが、自分の成績のことがチラついて、その人の人生設計やこの人にどう喜んでもらえるかというものは、二の次。今思い返せば、最初の頃はひどい営業マンだった(笑

アフターフォローもろくにぜず、買ってもらうときには頑張る。こんな失敗をよくやっていたものだから、本当に大切なことに気がつくのに随分時間がかかりました。

さて、ブックカバーチャレンジ6日目。
本日は、中村信仁著『営業の魔法』を紹介します。

皆さんは魔法を信じますか? 魔法と言っても、手からビームがでるわけではないし、かっこ良くなるようなおまじないをかけられるわけでもありません。

この本は、半年間売り上げゼロの新入社員の小笠原が、全身からオーラを放つ、スーパー営業マン紙谷と出合い、営業についてのレクチャーを受けるという内容だ。

前半は、人間力の向上、後半は実際に商談で使える話法について書かれている。自己啓発本というよりも、小説のようなやりとり。営業マンをやっている人なら、こんなことあるあるという内容てんこもり。

読み進めていくと、ダメ営業マンがやりがちなことを自分もやってしまっていた。例えば、商品を売りたいがために、めちゃくちゃしゃべってお客さんの要望を聞かない。最後のクロージングで、沈黙が怖いがために、余計なことを言ってしまい、あと一歩のところで破断してしまうことなどがあった。

何年も営業をやってきていても、自分は大丈夫と思い込んでしまいがち。どんな仕事でも長年続けていくと慢心がどこかで出てしまう。だから、読書をすることでアップデートして、磨きつづける必要があります。

『営業の魔法』にもこう書かれている。
勝手に創り上げた自分の限界は、常に破り続けなければならない。
もうこれでいいやと、ココロのなかで安定を求めてしまっていたのかもしれない。これ以上は成長は見込めない。何をやってもダメだ。そう思った先に、まだ見ぬ自分が隠れている。

この本の内容通りの場面になったときに、同じようにやってみると、これがまたうまく行く。狙ってやったわけではないが、大きな商談に結びついたこともあった。テクニックや知識もあることに超したことはない。

ただ、一番大切なのは、その人の人間性に他ならない。
この会社から買うのではなく、あなただから買いたい。そう思ってもらえたら、自然と売り上げも増えていきます。営業を通じて、シアワセを提供する。

営業を卒業して読み返してみても、ここに書かれていることは金言ばかりだ。
色んな人に『営業の魔法』を知ってもらいたい。何でも叶う魔法ではなく、叶えるためにどうするかを教えてくれる魔法。

最後は、ボクが好きな文章で締めたいと思います。

営業の神様は、必ず試練を最初に与えます。しかし、人が受ける試練というものに乗り越えられないものはないんです。その人のレベルに合わせて試練は訪れます。そして、必ず試練のとき、人は『ご縁』をいただきます。必ず誰かと出会うようになっています。(・・・中略)
人との出会いはすべて必然です。そして、それは成長のための必然です。

営業の魔法、紙谷のコトバより抜粋。

すべての出会いにありがとう、すべての喜びにありがとう。


ブックカバーチャレンジ⑤ 『自助論』投稿703日目

ブックカバーチャレンジ⑤ 『自助論』投稿703日目

外出自粛も慣れてはきたが、ここ最近どうもカラダの疲れが抜けない。活動自体はオンラインに切り替えて行っているのだが、いわゆる5月病のシーズンにやってきたようだ。

そういえば、16日に36歳の誕生日を迎える。30代後半はこういう大人になっていると思ってみたが、蓋を開けてみれば色々と予想とは大きくかけ離れていた。

別にお金持ちになっているわけでもないし、偉い役職についているわけでもない。ましてや仕事も宗教の団体職員をやっているのだから、20代のボクが見たら本当に驚きだろう。それぐらい人生の航路は行き先が見えにくい。

だからこそ、人生は自分の手でしか開けない。こう書かれているのが本日紹介する本。サミュエル・スマイルズ『自助論』

天は自ら助くる者を助く。というコトバを聞いたことがあるだろうか?
国語や英語の授業でちょっと耳にしたことがある方も多いと思う。
他人に頼らず、自立して努力する者には天の助けがあり、必ず幸福になるという意味

実は、本の冒頭にこのコトバが書かれている。ハッキリ言うとこの本は厳しいコトバでたくさんの金言が書かれている。たまに渇を入れてもらいたいときは、よくこの本を見返す。谷口雅春先生著『青年の書』で真理の往復ビンタを食らうくらいありがたい。

しかしながら、読んでいてこれほど勇気と活力をもらう本はそうない。
どこか生長の家と似ている箇所もある。

「作物を刈り取るには、まず種をまかなくてはならない。その後は、収穫の時期がくるのを忍耐強く待ち続ける必要がある。そして多くの場合、いちばん待ち望まれる果実ほど実を結ぶのは一番遅い。(中略) 根気強く待つ間も、快活さを失ってはならない。」

苦労の果てに勝ち得たものこそ本物。」

人に何かをしてもらいたいと望むなら、自分が率先してそれをやるべきです。口先ばかり達者でも何の役にも立ちません。」

見ている方も思わずドキリとするコトバだろう。生きるために必要なコトバが、600円近くで得られるのであれば、安いもの。ぜひこの本は本棚に入れてほしい一冊。

よく本になんてお金をかけていられないという人がいるが、それは大きな損をしている。検索エンジンなどで単語を入れたら、速攻で回答は返ってくる。ただ、簡単に得られたモノほど自分の身にはならないし、すぐに忘れてしまう。

その点、読書は読み進めるのに時間はかかるし、自分の必要な部分にたどり着くまでには、読解力も必要になってくる。考える力が養われたり、自分の知らないコトバ、世界、価値観を教えてくれる。

『自助論』も読んでいてそうだった。厳しいコトバばかりで思わず目を背けたくなる部分もある。ただ読み進めていくうちに、私たちの人生に必要な種を与えてくれるし、経験値を上げてくれる肥料も与えてくれる。

しかしながら、ここに書かれていることを行動しなければ、良い実を結ばない。
天は自ら助くる者を助く。努力の先には必ず神様が導いてくださっています。神を信じ、自分を信じてこれからも行動していきたいものだ。


ブックカバーチャレンジ④ 『子どもの心に光を灯す 日本の偉人の物語』投稿702日目。

ブックカバーチャレンジ④ 『子どもの心に光を灯す 日本の偉人の物語』投稿702日目。

学生の頃に、歴史能力検定の世界史と日本史の2級を取りました。
特に世界の歴史が好きで、教科書以外でも偉人や伝記の本を読みこんだ。世界にはこんなにすごい人物や将軍、武将、軍師、戦いがあるんだなーと、学生ながらに興奮した記憶がある。

30歳を超えた今、昔覚えた歴史上の人物もボクの成長の歴史とともにどんどんと抜けてしまっている。勉強しないとどんどんと抜けてしまう(笑
だから、学校を卒業してからが本当の勉強のはじまりです。

ブックカバーチャレンジ4日目。今日、ご紹介したい本が
白駒妃登美著『子どもの心に光を灯す 日本の偉人の物語』

東京にある、”読書のすすめ”という本屋さんが紹介していた一冊。
この本屋さんは、自分の気に入った本などを店頭に並べたり、お客さんが買いに来られたときも、店主自らオススメの本を紹介する面白いところ。自分の知らない世界を新しく知るきっかけとなった。

「生きる力が湧いて来る15の物語」
15人の歴史上の人物が登場し、それぞれのテーマに沿って、物語が紹介される。文章量的には子どもが読むというよりも、親と一緒に学んでいくという内容。

その中の一人に、立花宗茂という人物が書かれている。戦国時代が好きな方ならご存知だと思うが、生涯無敗の武将と知られ、義を貫いた男。また筑後地方(今の福岡県)の柳川領主として、居を構えた。

ちなみに『名将言行録』では、「人となり温純寛厚。徳ありて驕らず。功ありて誇らず。人を用ふる、己に由る。善に従ふ。流るるが如し。奸臣を遠ざけ、奢侈を禁じ、民に撫するに恩を以てし、士を励ますに、義を以てす。故に士、皆之が用たるを楽しめり。其兵を用ふるや、奇正天性に出づ、故に攻めれば必ず取り、戦へば必ず勝てり」と記されている。

有名な関ヶ原の戦いでは、西軍についたが、裏切りなどがあって実質半日ほどで勝負がつく。立花宗茂の居城も大軍に取り囲まれて、抵抗すればするほど犠牲者が続出。もう勝負は決してしまっている。

このまま戦って果てるか、降伏するか。このとき、彼が取った行動は初めての降伏。それは家臣や領民を守るための大きな決断でした。

家康の戦後処理は厳しく、立花家はお取り潰し、宗茂自身も浪人になりました。しかしながら、武勇に優れた彼を天は味方しました。
家康・秀忠に働きを認められて、関ヶ原の戦いから20年後に柳川領主として、再び返り咲くことになりました。長い歴史の中で、一度取り潰しにあい、旧領に復帰したのは、立花宗茂、ただ一人。とても稀なことです。

故郷に帰ってきたときには、たくさんの群衆がつめかけました。
20年前に領民を思い、苦渋の決断をした宗茂のもとにも、同じような光景が広がったそうです。そこには立花宗茂という男の器と愛される城主としての帰りを待ちわびた喜びに溢れていたことでしょう。
歴史を紐解いていけば、素晴らしい物語と人間ドラマがそこにはあります。白駒さんは著書や講演を通じて、歴史の大切さを伝えている。

著書の帯には、小学5年生のコトバでこう書かれている。

「2年生の時ちょっといじめられて仲間はずれにされたりして、死も考えたことがありました。でもこの白駒先生のおかげで今を生きよう、と思えることができました。そして私も命がけで守るものを見つけたいと思いました。」

歴史を学ぶことは、人生を学ぶこと。
人間関係、仕事、家族・友人関係など様々な問題がこれから先あるかもしれないが、同じように先人達も歩んでいる。そんなときは、思い切って歴史上の先輩の胸を借りて見るのもいい。一人で悩まずに、歴史から学んでみるのもまた乙なモノだ。


根気よく続ける。投稿662日目

根気よく続ける。投稿662日目

自分が自分らしくあるために、どうすれば良いか。
青年会活動やブログ、日々のコミュニケーションを行っていくうえで、これは本当に役に立っているのか、ただの自己満で逆に傷つけてしまっているのではと考えてしまうことがあります。

特にコロナウイルスの影響により、先行きが見えない状況のなかで、何をやっていけば正しくて、何が間違っているのか、見極めるのがすごく難しい状況。

そんな迷ったときに原点に立ち返る本があります。鍵山秀三郎著『凡事徹底』。
その中にこんなコトバが書かれている。

「世の中は根気の前には頭を下げることを知っています。火花の前には一瞬の記憶しか与えてくれません。だから、牛のよだれのようにもっと根気よくやりなさい。」

鍵山秀三郎著『凡事徹底』より

ことわざに『商いは牛のよだれ』というものがあります。
商売とは、牛のよだれのように小さな利益を根気と忍耐で集めて、大きな利益にしていくという内容。

健康な牛は、1日に50~60リットルのよだれを分泌するそうです。ただ、これは牧草を食べる牛の場合。乾燥した干し草を食べる場合は、1日で実に200リットルものよだれが出る。ちなみに人間のよだれ分泌量は1日1.5リットルくらいだから、いかにすごい量を出すかがよく分かります。

一攫千金を狙うと、失敗することが多い。商いの基本として、努力して小さな結果を積み重ねて、時間をかけて大きな成果をあげるという、実に地味で根気のいる作業が必要だそうです。

商売だけではなく、何を行うにしても、根気よく小さな成果を積み重ねていく必要がある。一度に大きな成果を狙うと、なかなかうまくいかない。仮にうまくいったとしても、花火のように一瞬にて消えてしまいます。

何事にも最も重要なのは根気と忍耐です。通常なら根気が続かず、やめてしまうと思うようなことを、あきらめずに続けたために、成功を手にしたという人たちがたくさんいます。
もう一度、根気と忍耐の価値を見直しましょう。コツコツとがんばり、絶対に諦めなければ、高い確率で成功することができます。

鍵山さんの本と語源の解説サイトを見ていて、改めて自分自身がやっていることの意味・大切さを痛感させられたような気がします。

なかなか成果が見えてこないと、本当にこれで良いのかと感じてしまうことがあります。停滞期。それでも続けてやっていくうちに、大きなうねりと成果になってかえってきます。

やめてしまった瞬間に、自分を否定してしまうことにつながってしまうかもしれません。今までの自分は何だったのだ?そうならないためにも、自分が大切にしている信念は貫き続けるべきかなと思います。

このブログも誰かの役に必ず立っている。誰かに喜んでもらっている。
そう信じて、これからも続けてまいります。
でもね、ボクも人間。たまには励ましのコトバもらえると嬉しいです(笑

諦めずに続けていれば、花は咲く。

土(つち)。投稿645日目

土(つち)。投稿645日目

今朝から耳元でリピートするコトバがあった。
「背中で語る伝道師であれ。」
これは某練成会で講師の先生が言っていた。簡単にいうと、コトバで語らずとも自分が率先垂範することで、みんなに伝えていく。ということだ。

”コトバは語らずとも背中で伝える。”自分もこれが美徳であると思っていた。
ボク自身が営業マン時代、厳しい先輩の背中を見ながらやってきた。誰も教えてくれない。知りたかったら自分で聞きに来い。技は自分で盗むもの。そういう人が多い中でやってこれば、自然と考え方もそうなってくる。

でも今は違う。笑顔で語る時代。思ったことをコトバにして自分の気持ちを伝えていく。SNSが発達してきた今、”語らずとも分かるだろう”という阿吽の呼吸的なものは通じない。長い付き合いを除けば別だが、日常関わっている程度だったらなかなか難しいところがある。

「こう思っているだろう。」「今はああいう感じだから、こう感じろ。」
見えない背中に書いてあるのだから、自分が回って見にこいと伝えているようなものだ。今の時代、誰が好き好んでそうするのだろうか。

だったら短くとも笑顔で愛語・讃嘆・感謝のコトバを伝えたほうが良い。最近になって、ようやく気づいてきた。ハッキリと伝えてくれる方の存在ほど心強いものはない。

先日、どなたかが上げていたか忘れたが、影山知明さんという全国NO.1になったコーヒー店のオーナーさんが書いてある記事を見て、すごく共感した部分があった。

スタッフやお店を訪ねてくれる人、さらには一つ一つの好奇心やアイデアは「種」で、僕はそれを受け止める「土」であれたらと思っています。 土自体が何かをするわけではないんですけど、土がないと種は芽を出すことができない。
僕はそこに何か干渉して無理に芽を引っ張っていこうとは考えないけど、それぞれがどういうタイプの種か感じられるところはあるので、きっかけを与えたり、「こういうことをやったら向いているんじゃないの?」と提案したりはします。

影山知明さんのインタビュー記事より抜粋。

ボクがやりたいと思っている究極のカタチがコレ。
正直ここまではやれていないが、下地作り(土壌作り)は必要だと感じている。それが青年会という居場所を通じて、成長や経験をしてもらうための土壌。
種があっても、良い土壌がなければ植物は育たないし、花も咲かない。

でも、この土壌を作るのは誰もやりたくない。大変なのが分かっているからだ。土を耕し、ならしていく。誰も見ていないところでコツコツとやっていく。その土台作りの役割を果たすのが、自分なのかなと思う。

土がしっかりとしていれば、安心して種を巻き、みんなで適度に水をあげて、肥料をあげて、時間をかけて丁寧に育てていく。そうすることでようやく花が咲く。丁寧に丹精込めてやっていけば、必ずカタチとなって現れる。大変だけどやりがいはすごくあります。

すべての人が笑顔になっていく。すべての人がシアワセになっていく。
出会った人、これから出会う人の支えであり続けたい。シアワセの花が咲くことを願って。

みんなの支えとなって、見守っていきたい。