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大嫌いな父(中編)。投稿720日目

大嫌いな父(中編)。投稿720日目

前編をご覧になっていない方は下記のリンクよりご覧ください。

数年後、私はあることがきっかけでまた父と向き合うことになった。
それが、宇治の一般練成会を受講したことだ。10日間住み込みで真理を学ぶ合宿所。仕事につまずき、初めて行ったときは、いかにも怪しい場所に飛び込んでしまったという印象だった。

ありがたくもないのに、「ありがとうございます。」と言われたり、お肉が一切出ない精進料理のような食事に戸惑ったりした。こんなところに来て一体何が変わるのか?と思っていたが、不思議と5日目くらいには慣れてしまった。

理由は今帰っても仕方がなかったのと、こんな落ちぶれた人間でも受け入れてくれたことが嬉しかったからだ。周りは知らない人ばかりだけど、ボクの話を聞いてくれる。そのことがありがたかった。

10日すぎたころには、既に回復して元気を取り戻していた。しかし、練成会で一つだけできなかったことがあった。父との和解だ。
”和解”とコトバで書けば簡単だが、頭で謝るとか、ごめんなさい!!というレベルではない。真に心の奥底から湧き出てくる絶対的な感謝。これが真の和解。今まで自分の考え方が違っていたと教えられたが、ここに向き合うのがどうしても難しかった。

とはいえ、仕事も休職中していたので、次の月も10日間練成会に行くことに決めた。また新しい発見や出会い、感動が生まれるという期待が心のどこかにあった。

浄心行の講話の際、「憎しみ・怒り・苦しみをありったけ紙に書いてください。もし書いている途中で、ちょっとでも感謝できることがあったら、それも書いてください。書けない場合は、憎い相手の立場に立って、きっとこういう風に考えてくれていたんだろうなーと想像しながら書いても大丈夫です。とにかく書きましょう!!」

ありったけの憎しみをぶつけた。

浄心行とは、心にある苛立ちやモヤモヤ・憎しみを紙に書き出して、お経を唱えながら、紙を燃やして心を浄める神聖な行事のこと。

初回の練成会のときは、浄心行用紙20枚書いた。とにかく腹が立って仕方の無いこと、自分のふがいなさ、憎い相手のことを紙が破れるくらい書いた。もう、燃やす前にすべてスッキリした。

今回も同じように書き始めた。憎い父親のことをこれでもかというくらい罵った。恨みしかない。自分のことを悪く言ってきた、見下してきた、バカにしてきたお前になぜ感謝ができるのか。そのことばかりが頭をよぎっていた。

その時、なぜか初めて父親の立場に立って書いてみようと思った。
講話を聞いてからなのか、分からない。

キツく言ってきていた父親。裏を返せば、自分の成長を見込んでくれたのか。
酔っ払ってグチグチとあたってきたのは、色々と仕事や人間関係の中で寂しさを感じていたのではないか。
もしかしたら、弱い自分に子どもの頃の自分を重ねていたのかもしれない。

不思議と紙にスラスラと想像ではあるが、書ける。今まで想像もしていなかった父の姿が出てきた。父への憎しみは変わることがなかったが、自分の中では一歩前進した。

果たして大嫌いな父に感謝できるのか?
今回も同じ結果に終わってしまうのではないか。
不安と憎き姿の父がいつまでも脳裏をよぎる。

そして、夜の19時40分。
舞台は浄心行へと移動する。
(・・・続く)


左手が不自由な男。投稿683日目

左手が不自由な男。投稿683日目

その方と出会ったのは、宇治の一般練成会。
一番最初に参加した練成会だったので、左も右も分からない状況。
もちろん知っている人など誰もいない。大好きだったお肉も出ないことが分かり、意気消沈。本当につまらなかったので、休み時間は研修室で雑魚寝することが多かった。

すると突然、声をかけられた。
「あの~、どこから来たんですか??」
「え?」
何でこんなところで声をかけられるとは思ってもいなかったので、若干顔が強ばりつつも、こう答えた。
「えーと愛知です。」
「どうして来られたんですか??」
何でこの人はこんなにも話しかけてくるんだ。内心、ウザっと思ったが、今から10日間もいるし、面倒を起こすと厄介だと思ったので、応じることにした。
「実は、こういうわけで・・・。」
全く知らない人に話すのは勇気がいったが、誰かに聞いてもらいたい思いがあっったかもしれない。話していくうちに、少しずつ上向きになっていった。

気がつけば、休憩中や食事の時間を一緒にすることが多くなった。
ご飯を食べているときに、ある違和感を感じた。Fさんの左手が全く動いていないのだ。恐る恐るFさんに尋ねた。

「Fさん、左手どうされたんですか??」
「ああ、これはね。」
ある事情で左手が動かないことを知る。
こんな人でも頑張って練成会を受けているんだな。それに比べると、オレの悩みなんて大したことないなと思えるようになった。

途中、何度も帰りたくなりつつも、Fさんや出会ったメンバーのおかげで、最後まで練成会を受講することができた。そういう意味で、感謝しても感謝しきれない。その後、連絡先を交換することなく、時は過ぎていった。

ボクが教化部に奉職してしばらく経った頃。一本の電話がかかってきた。
当時、知っている人も少なかったので、恐る恐る受話器に耳をあてる。
「もしもし~。」
「秋元さん、ご無沙汰してます。Fです。」
宇治でお世話になったFさんだった。
「おおお、Fさんですかー。久しぶりです!! 」
「秋元さん、今どうしていらっしゃるか。気になって。普及誌を見て、教化部に入ったことを知りました~。それでお電話しました。」

懐かしい声に思わずボクの顔も緩む。慣れない教化部での仕事にちょっと疲れていたので、知っている方と話すと嬉しくなる。
「ちなみにFさんは今どうしていらっしゃるのですか??」
「ああ、○○地区で教化部で職員として働いています。」
「えええええええええ、マジですか。」
「言ってなかったっけ?」
「もしかしたら、聞いていたかもしれません。ただあの時はいっぱいいっぱいだったので。でもFさんにお世話になったこと忘れていませんよ。あ、神想観の腰据わりもできるようになりましたから。今度会ったら驚きますよ(笑」
「ははは、楽しみにしていますよ。」

距離は違えど、お世話になった方が同じ教化部職員として頑張っている。
そのことがとても嬉しかった。数年経った今、ボクと同じように悩んでいた子も、宇治の練成会に参加して元気になってくれた。励ましてくれてFさんと同じように。

今も元気で活躍されているでしょうか? あれから、4年。
正座は今でも苦手ですが、講師として誌友会などで講話もするようになりました。ボクが講話なんて、驚きですよね(笑
Fさんからいただいた愛をこれからも忘れずに、頑張っていこうと思います。
またお会いできることを楽しみにしてます。

あなたと握手できる、その日まで。

いつも明るいあなたへ。(後編)投稿677日目

いつも明るいあなたへ。(後編)投稿677日目

前編を読んでいない方は、下記をご覧ください。

Yちゃんへ。
「私のこと…イニシャルとか使ってくれるなら、もちろんオッケーだよー🙆‍♀️」
と快く返事をくれてありがとう。
普段から話しているので、改めて何を書こうか迷ってます(笑

Yちゃんの良いところを10個くらい送ったことがあったよね?
このメッセージをスクショして保存する!!と言ったときは、ビックリしたのと同時に嬉しいキモチでいっぱいでした。

ボク自身、あなたと出会ったことで、とても変わりました。
会う回数は数ヶ月に一度だけど、 楽しいし、面白いし、気がつけばあっという間に時間が過ぎてしまいます。あなたといると不思議とココロが落ち着きます。

Yちゃんとの印象に残っているのは、何だろう。
色々と振り返ってみても、どれもが思い出が深すぎて決め切れらないです(笑
宇治でもたくさん語ったよね。今となっては、懐かしいものばかり。

一度だけ、ここに行ってみない?と提案したことがありました。
いつもはYちゃんの行きたいところについていくという感じだったので、最初は嫌がるかな??と思っていました。

「うん、いいよ。提案してくれてありがとう!! そこも行こうよー。楽しみだわ~。」そんな優しさと明るさが好きです。

最近はコロナウイルスの影響で会えない分、電話で話すことが多くなっていますね。「こうやって話していないと、本当に気持ちが参ってしまう。」と不安になるかと思いますが、絶対に大丈夫!! やまない雨はないからさ。

こんなボクを頼ってくれてありがとう!!
これからもあなたのことを支えていきたいし、寄り添っていきたい。
心の底から思っています。

ブログに書くのはここまで。
あなたに伝えたかったことがもう1つあるけれど、それは直接伝えます。
そう書いていた矢先、ブログの前編を読んで、電話をかけてきてくれました。
タイミング、ドンピシャすぎる(笑

「えへへ、ブログ書いてくれてありがとう。めっちゃ嬉しいわ〜。」
こういうところが、Yちゃんらしくていいわ〜(笑

途中で終わってしまったけど、この続きは、また電話で話しましょう。
いつもありがとう!!
(・・・あなたへの電話へ続く。)

Yちゃん、明るい笑顔をいつもありがとう。

いつも明るいあなたへ。(前編)投稿676日目

いつも明るいあなたへ。(前編)投稿676日目

「秋元く~ん、元気?」
明るく元気な声が電話口から聞こえる。何度となく彼女から元気をもらったことだろうか。ボクにとって、Yちゃんは何でも話せる相手だ。

ただ最近、いつも明るいYちゃんの元気がない。
コロナウイルスの影響で、先行きが見えない状況のなか、立ち向かっている彼女。こういうときだからこそ、ブログを通じて元気になってもらえたら嬉しい。

Yちゃんと初めて出会ったのは宇治。
練成会に参加し、食堂でご飯を食べているときだったと記憶している。
当時仲良くしていたSさんから、「この子、初めて宇治の練成会に来たんだって。名前はYちゃんって言うんだ。」と紹介を受けたことが始まりだった。
「えへへ、Yです。よろしくね~。」

目元がクリッとして、とても明るい女の子。当時は茶髪にしていたので少々ギャルぽかった。ノリがいいという感じで、ボクは正直苦手なタイプだった。その時は、自己紹介ぐらいだったと思う。

なぜだか分からないが、彼女とよく話すようになった。 Sさんと一緒に行動していたのもあるが、彼女のキャラや明るさに惹かれていったのも大きいかもしれない。

話していくうちに歳が同じで、誕生日も一日違いということが分かる。
こんな偶然があっていいのだろうか(笑
こういう導きが宇治らしくていい。気がつけば自然と話す機会が増えていった。

彼女は事情があって、宇治にやってきた。どうして?と理由を聞いたことがあったが、ボクにはどうすることもできない内容だった。
話を聞くだけしかできなかったが、不安になっている彼女にこう伝えた。

「大丈夫だよ!! 陰極は必ず陽転する。だから、神様を信じて最後まであきらめないで!! Yちゃんなら大丈夫!!」
「そうだよね~。秋元君、ありがとね~。」と笑顔で答えてくれた。

それから、メールや電話でも話すようになった。
Yちゃんから、ご飯を食べながら話そうよと誘ってくれたことも。
ただ、青年会活動で思うように時間が取れず、休日も忙しかったので、断ることが多かった。

そんな時でも、明るくかわいらしい文章で
「いいよー。またにしよー。今度は約束ね。」
「秋元君もあまり無理しないでね。」

と優しく返信してくれた。
ようやくお互いに予定があって、ご飯を食べに行く機会ができた。
彼女の知っている美味しい料理屋さんを何件か教えてくれた。色々と食に関するリサーチは凄まじい。

ある時は
「私さ~、今、カレーにハマっていて、ここでもいいかな??」
また、ある時は
「私さ~、今、パンにハマっていて、ここでもいいかな??」

会うたびにマイブームが変わっていくところがとても面白い(笑
女の子だから、控えめに書きたがったが、ごめん!!
とにかくよく食べる。この小さい体のどこに入るのだろう。不思議で仕方がない。しかも美味しそうに食べるから、余計に憎めない。

「はぁ、シアワセ〜。次は、ここへ行こう。」
「秋元君といると落ち着くわ~。同期だからっていうのもあるけど、すごく話しやすいわ。」
「いつも来てくれて、ありがとうね。」

ご飯を食べて2時間、カフェで3時間近く話したこともあった。
それだけ話すネタがあるのかと聞かれたら、実はたわいもない話が多い。それでも、Yちゃんの笑顔に触れることで、自分もすごく元気になる。
こちらが彼女のことを気にかけないといけないのに、いつも気にかけてくれる。本当にありがとう。

振り返ってみると、たくさんの思い出であふれている。
いつも明るいあなたへ、改めて感謝のキモチを伝えます。
(続く)

はぁ〜シアワセ。と笑顔で語るYちゃん。

浄円月な雰囲気。投稿673日目

浄円月な雰囲気。投稿673日目

久しぶりにやらかしてしまった。気がつけば、朝。
別に遅刻をしたのではない。

珍しく、ブログをアップするのを忘れてしまった。帰ってからご飯を食べ、仮眠をして、頭をクリアにした状態で最終アップ。そしてパソコンを閉じる。
これが最近の日常。

いつものルーティンができていないとき、カラダや精神的にお疲れな事が多い。早めに爆睡したおかげで、今日はかなり気分爽快。皆さんもコロナ疲れには、お気をつけください。

昨日の夜から今朝にかけて、スーパームーンが見られた。
帰る道中、空を見上げると、キレイな月が闇夜を照らしていた。
スーパームーンをウィキペディアで調べてみると

満月または新月と、楕円軌道における月の地球への最接近が重なることにより、地球から見た月の円盤が最大に見えることである。

Wikipediaより抜粋

専門用語ばかりで難しいが、満月がはっきりと見えるってことでいいと思う(笑
月って本当に不思議。本来は満月なのだが、雲がかかっていたりすると、半月だったり三日月だったり、見え方が変える。
そんな、満月の明るさ、雰囲気を見ていると、心さえも清々しくなる。

生長の家には、座禅的瞑想法(神想観)というものがあります。
浄円月観(じょうえんげっかん)と呼ばれる瞑想もその1つ。
このブログの名称でもある「浄円月なひととき」もここから取っています。
残念ながら、正式名称を言える人は少ない(笑

・まさはるブログ
・なんとかまっさーっていうブログ
・あなたが書いているブログ。

まだまだ認知度が低い。これからも頑張っていこう(笑
神想観には念ずるコトバというものがある。浄円月観だとこういう感じ。

天地一切の創造主(つくりぬし)にましまして、
吾が生みの御親(みおや)にまします神よ、
あなたの無限の愛を 吾れに流れ入(い)らしめ給いて、
吾れに於いて愛の霊光 燦然と輝き給いて、
すべての人々の罪を赦 し、すべての人々を愛 したまえ。
( この祈りを 数回 繰返す )

神の無限の愛 吾れに流れ入りたまいて
吾れにおいて愛の霊光 燦然と輝きたまう。
吾れに浄円月(じょうえんげつ)の雰囲気 ただよう。
吾れに浄円月の雰囲気ただよう。
吾が雰囲気は、やわらかく、あたたかく、清く、うるわし。

すべての人々に平和と喜びとを与え、
すべての人々の罪を赦し、
すべての人々を愛するのである。

浄円月観の念ずるコトバ

宇治で研修生(住み込みで真理を学ぶ場)を行っていたときに、神想観テストというものがあった。7つ合格すると、夜の先祖供養の先導ができた。ボクはこれがどうしてもやりたくて、必死に神想観を覚えた。

同期の研修生に、「これ、短いから覚えるの簡単だよー。」と勧められた。他のものを比べると短い。1日か2日くらいで覚えてしまった。改めてじっくり眺めてみると、身近ですごく奥深いことが分かる。

ボクが好きな箇所は
吾れに浄円月(じょうえんげつ)の雰囲気 ただよう。吾れに浄円月の雰囲気ただよう。 吾が雰囲気は、やわらかく、あたたかく、清く、うるわし。

このスーパームーンのように、自分自身がやわらかく、あたたかく、清廉であること。そうすることで、周りも満月のように、ココロが明るくなる。
殺伐としている今だからこそ、浄円月な雰囲気が必要なのは間違いないだろう。

遠くにあっても、明るく照らしてくれる浄円月。

すべてはここから始まった、続く。投稿668日目

すべてはここから始まった、続く。投稿668日目

この続きは、恐らく書かないと思っていたが、リクエストがあったので書くことにした。

(・・・前回の続きより)

2回目の親孝行

「お袋、どこか行きたいとこはあるか?」
「宇治に行きたい。」
「宇治?京都?何のために?お茶でも飲みに行くのか。」
「宝蔵神社っていうのがあるのよ。一回行ってみたい。」
「ホウゾウジンジャ?まーたこないだ行った宗教のやつか。もう行かないって言っただろう。」
「・・・。もういい!!」
「何でお前がきれてんだよ。ふざけんじゃねーよ。」
「あんたが親孝行するって行ったから、言ってみたんじゃない。」
「・・・。あー、どうしてもいきたいのか?もうこれで最後だぞ」
面倒くさいなと思ったが、あまりにもうるさかったので、連れて行った。

2時間かけてクルマを走らせ、平等院鳳凰堂を横目に目的地へとたどり着く。
「ここがホウゾウジンジャか。こんな寺に来たかったのか?」
「あー、ここが宇治の宝蔵神社。ステキなところね。」
「えらい静かなところだな。それでどこに行きたいんだ。」
「あそこよ。あそこ。」
「ん?」

目の前に広がったのは、 宇治宝蔵神社の大拝殿と呼ばれる大きな建物。
中に入ると一面、畳が広がっていた。
「なんだここ、何にもないぞ。誰もいないし、気味が悪いな。」

平日の昼間から好きでこんなところには来たくはない。
「一度見てみたかったのよー。もういいわ。あんたも疲れたでしょ。もう帰りましょう。最後のそこの神社でお参りさせて。」
「もういいのかよ。」

所要時間わずか20分。山梨に引き続き、京都。一体ここは何なのか?
自分が嫌いな生長の家という施設を延々と回らされている。一体、お袋は何をさせたいのか。まさか、ココロを入れ替えさせようという魂胆だろうか。

家に帰ってくる。
いつもゴロゴロしていたので、久しぶりに出かけるとそれだけで疲れる。
働いていたときは、力がとてもみなぎっていた。なのに、今のオレは何だ。
ひどい有様だ。クズ以下というしかない。こんなオレを笑ってほしい。

今までオレは何のために頑張ってきたんだ。こんなにも会社に尽くしてきたのに、誰も助けてくれないじゃないか。使い捨て。用済み。お払い箱。
劣等感を感じていた自分が唯一、頑張って来られたのが仕事だったのに。

その仕事にも裏切られて、既に生きる価値はなくなったのだ。ココロは着々と死ぬ準備へと進んでいた。

死ぬことしか考えなかった毎日。

レンセイカイ?

数日後、ボクの姿を見かねた母が
「ねぇ、練成会ってのがあるんだけど。」
「レンセイカイ?何それ??」
「面白いかどうかは分からないけど、あんた暇でしょ。長い時間があるなら行ってみたらどう?色んな人が行って人生変わったって言っているよ。」
「ふーん、そんなものねぇよ。どうせ変わりゃしねえよ。」
「まぁ最後まで聞きなさい。こないだ宇治に行ったでしょ。そこで練成会をやっているの。」
「ああああああああああああ、宗教?ぜってーいかねー。そんなところ。」

生長の家と聞くだけで耳が痛い。目の前に人はオレに何をさせたいのか。
といっても、あまりにも時間を持て余していた。どうせ行くところと言えばスロットか近くの本屋くらいだった。

「それは、いつあるんだ。」
「8月にあるのよ。3泊4日のコースと、10日間のコースがあるんだけど。」
「あー、そんなに長いのかよー。」
「別に1日だけでもいいけれど、どうせ行くなら長いほうがいいんじゃない。」

今でもなぜコトバをつぶやいたか分からない。ボクはこう切り出した。
「分かった。10日行ってくる。」

(・・・続く)


愛を持って接すれば、必ず人は変わる(後編) 投稿659日目

愛を持って接すれば、必ず人は変わる(後編) 投稿659日目

前編を読まれていない方は、こちらをご覧ください。

「え、宇治に行くの??」
「はい、宇治の10日間の方の練成に行くことに決めました! 秋元さんいないので少し不安だけど、なにか変わるといいなと思って。」
「Mちゃんの決意、嬉しい!!ボクも宇治の練成会と研修生がきっかけで変わりました。最初、誰も知らないところへ行くの不安だったけど、 練成受けてから少しずつ変わっていきました。途中で逃げたくなるかもしれないけど、慣れてきたらすごく周りの景色が 明るくなったのを覚えています。短期練成会も全期受けれたじゃんか。もっと自信持っていいよ!!Mちゃん、絶対やり遂げられる強い子なんだから。大丈夫!!最後まで居るって約束!!」
「ありがとうございます。練成頑張ります!!!楽しんできます。」

以前から宇治の練成会をオススメしていた。ボク自身が宇治の練成会をきっかけに変わったからだ。中途半端に100回の短期練成会を受けるより、本気で受ける1回の一般練成会。これに尽きる。

最後まで頑張ってほしい。そう願っていた。10日間で得るものはかなり大きい。
しかし次の日の朝、
「おはようございます! やっぱり不安が強いので帰ります、、」
もしかしたらと一抹の不安はあった。3日目くらいに帰りたいというメールが来るかもと思っていたが、まさか次の日に来るとは想像していなかった。
いつもは優しいコトバをかけることが多かったが、今回はあえて厳しく伝えた。

「そんなんじゃ、いつまで経っても変わらないよ。時間をかけてそこを乗り越えるときが今じゃないの?たった1日じゃ不安はぬぐえないかもしれないけど、もう1日頑張ってみて。講話みんなと受けたくなかったら1人でどこかで話を聞いていてもいいので、とにかく最後まで乗り越えなさい。講師の先生にも相談して、頑張りなさい。」

このメールを送った後に返信がなかった。かなり厳しいことを言ってしまったので、もう帰ってしまっているだろうと思ったが、その夜、彼女から頑張って返信が来た。きっと帰りたい気持ちと続けたい気持ちが交錯していたと思う。
ここが正念場だと感じ、さらに心を鬼にしてメールを続けた。

「お疲れ様。素晴らしいです(^^)
残り8日間は頑張れそう?もしかして、もう帰ってきている途中じゃないよね?本音を言うと、5日目の浄心行まで何とか残ってほしいです。そこまで頑張ったら、そこからは楽しくなるはず!! そこで浄めて、10日目には、すっかりと変わっていると思います。 ファイト。」

この5日目の浄心行を超えたら、何とかなると思っていた。そこまでは何とか頑張ってほしい。あとは自分で乗り越えるしかないので、神様に祈り続けた。

その後も、「帰りたくなってきました… なんか、みんな明るくて自分だけ暗いのが心地いいからいずらくなってきました。」と気持ちがマイナスになる日々が続く。それでも彼女に励ましのメールし続けた。

すると、7日目を超えたあたりから、彼女の様子が変わってきたことに気がついた。とにかく明るいコトバになってきたのだ。

「誘ってくれてほんとにありがとうございます😊‼️ 早く色々話したいです!お父さんとお母さんに寂しくてしょっちゅう電話するくらいになりました(笑)
優しくなったし言葉が前向きになったって言われました!離れてるからもあるかな。ちょっと嫌なこと言われてもゆるせるし、少しは変わってると思います⭐️ どんどん喜んで明るい言葉使っていこうと思います😌✨」

Mちゃんが変わりつつある。彼女からこういうメールをもらったことがなかったからだ。自分と必死に向き合っていることが伝わってきた。

「Mちゃん、こんばんは(^^) 明日が練成会最終日ですね。キツイこともいいましたが、本当に最後までよく頑張ったね。今、Mちゃんの中では喜びがすごく溢れていると思います。文章からも伝わります。 少しではなく、かなり劇的に変わっているよ。キラキラしてるもん。ボクの昔話も色々と聞いていると思うけど、泣いていた話がよく出ているかと(笑 まー、そんな時期がありました。(中略)
Mちゃんにとって充実な時間を過ごせたようでボクも嬉しいです(^^)」

「その時はちょっときつかったけど、今思えば効いたなぁと思います。正直1人だったら成長できてなかったと思います。 本当に周りの人に感謝です。練成の事聞いてもらえたら嬉しいです!いい人達とも巡り会えたし本当良かったです。ありがとうございました。」

その後、彼女と会うことになったのだが、驚くほど変わっていた。
そこにはオドオドしていて、目を合わせることのできない彼女の姿はなかった。しっかりと目を向けて話してくる。笑顔で練成会の話をいっぱい語るMちゃん。

「え?本当にMちゃん?すっかり変わったねー。めっちゃいいじゃん。」
「そうですよー。私ですよ~。」
明るく目をキラキラしてくるMちゃんに、
「本当によく最後まで頑張ったね。」と伝えた。
「あのメールをもらったときは、すごくへこみました。あんなことを普段は言わないのに何でと思ったりもしました。でもあれがあったおかげで最後まで続けることができました。」と笑顔で話してくれた。

4年前に練成会を全期で受講したボクの姿にそっくりだった。何一つ不安のない、晴天のココロ。これから何があってもまっすぐ前を向いて歩いていける。そんな様子だった。

ボク自身が悩んで苦しんで受けた練成会が、こういうところで活きてくるとは、思いよらなかった。何よりも彼女のお役に立てたことが嬉しい。3年間、彼女と交流していて一番シアワセな出来事だった。

先日、Mちゃんと電話した。話の流れで何故かボクのよいところを書いてほしいとなった。いっぱいに書かれた讃嘆のコトバ。せっかくだから、彼女の良いところも書くことにした。

Mちゃんの良いところ
・めっちゃかわいい
・愛くるしいところ
・洋服のセンスがかわいい
・話すとおもしろい
・コトバのセンスがいい
・言われたことを素直にやる
・最後まで話しをきく
・落ち込みながらも、頑張ろうとする
・すぐにあきらめなくなった。
・病気を言い訳にしなくなった。
・何事も一所懸命なところ

彼女へのメール

今も、一歩ずつ前を向かって進んでいる。彼女のペースはゆっくりかもしれない。でも出会った頃に比べたら確実に成長しています。彼女から学ばせてもらったことは、愛を持って接すれば、必ず人は変わっていく。

どんなに今が悪そうに見えていても、丁寧に真心こめて対応すれば、変わっていく。Mちゃん自身もこの3年で変わりました。誰よりも彼女のことを見てきたからこそ言えます。

Mちゃんと出会ったことは、偶然ではなく、愛を出すことの素晴らしさを教えてくれるために現れてくれたんだと思っています。この3年間はかげがえのない時間ばかりでした。本当にいつもありがとう。

自分がキツく苦しいときもあったよね。
見えない暗闇を歩いていたときもあったよね。
誰にも分かってもらえないときもあったよね。

でもあなたは間違いなく変わりました。
だからこそ、Mちゃんがこうして一所懸命頑張っていることを色んな人に知ってもらいかった。絶対に諦めなければ、必ず良くなると教えてくれたのはMちゃんです。

あなたは素晴らしい。誰よりも前を向いて歩いている。
あなたは決して一人じゃない。たくさんの人が応援しています。
あなたは変わったのだから、絶対にこれから先もうまくいきます。
あなたはダメな人間じゃない。誰からも愛される素晴らしい神の子です。
劣等感を感じなくてもいい。そのままのMちゃんで十分、魅力的です。

これから先、色々あるかと思いますが、あなたの笑顔と宇治で学んだ感謝のココロを忘れずに進んでいってもらえたら嬉しいです。
あなたに出会えて本当に良かった。
またお茶しながら、語りましょう。いつもありがとう(^^)

あなたはそのままですばらしい。

仏のような笑顔。投稿643日目

仏のような笑顔。投稿643日目

彼にコトバは要らない。見てください。この笑顔を!!
終わり。

まさに仏様。

ってのは冗談で、このまま終わってしまうと、後で何を言われる分からないのでマジメに彼のことを書きたいと思う。お母様は生長の家をやっている講師。自身も光明実践委員として活躍している。

普段は物静かな性格。彼の穏やかな性格と笑顔が癒やされると隠れファンも多い。あまり積極的なほうでない?と思いきや、教区(地元)の練成会で司会進行をガッツリとやっている。どっちが本当のミキヤくんか分からない(笑

彼との思い出を探してみようと記憶の糸をたぐり寄せる。 何か特別なことがあったかな?うーん、すまん。出てこない。いるのが当たり前すぎてこれと言ったエピソードが浮かばない(笑

でも一つ言えることは、すごく生長の家が好きだということ。昨日書いたアダチさんもそうだが、とにかく二人とも青年会活動をとても楽しく、明るく生き生きとやっている。

そう思うと彼から文句や不満を聞いたことがない。誰かの悪口を言っているのを聞いたことがないし、色々とお願いごとをしているボクに対しても丁寧に対応してくれる。改めて書いているうちに彼の良さに気づく。

一時期、宇治の研修生もやっていた。ボクも研修生を一ヶ月ほどやったことがあるが、信仰に基づく愛行を徹底的にやる。そういうところを経験しているからか穏やかな性格ながらも、芯がしっかりしている。

何にせよ、彼の悪いイメージを聞いたことがない。いいところばかりなのだ。お菓子で言えば、彼もボクと同じ”あたりめ”タイプだろう。噛めば噛むほど味が出る。ミキヤくんは接していくうちに味が出る。話してみると意外と饒舌でアツいし、想いもあふれている。

神想観の先導の声もいい。普段の陽気さからは想像できないほど、ハスキーボイスで招神歌を唱える。招神歌がうまい・下手はともかく、声がイイのはそれだけでプラスになる。気がつけば、ミキヤくんのいいところがたくさん見つかった。ともかく素晴らしい神の子に変わりません。

ミキヤくん、いつもありがとう。
君と出会ったのはボクが教化部に入ってからなので、まだまだ日は浅いですが、いつも青年会の行事や誌友会に率先して参加してくれたり、今では光明実践委員(講師)として出講にも行ってくれてありがたいです。人が集まるところにミキヤくんの笑顔あり。そのままの明るさで、これからも楽しく活動していこう!!よろしくね。


カラダの大きな男。投稿613日目

カラダの大きな男。投稿613日目

今日の主役!?ではない(笑

今日、書くのはこの男のことではない。繰り返す、この男ではない(笑
感謝シリーズ5人目。

そのカラダな大きな男と出会ったのは宇治。初めての練成会。右も左も分からない状況で仲良くなったのが、Sさんだった。「どこから来たの?」「何のために練成会に来たの?」などすごくフランクに話しかけてくれた。
知らない場所に初めて来た私にとって、とてもココロ強い存在だった。分からないこともSさんに聞くと、色々と教えてくれた。その後、練成会に喜びを感じたボクは、住み込みで真理を学ぶ研修生になった。

ありがたいことに、Sさんと同じ時期に研修生をやることが分かった。全然知らない人の中でやるよりは、誰か一人知っていたほうがすごく心強い。色々とここでも助けられた。

ところが、あることがキッカケでボクはSさんから目をつけられるようになった。廊下や色んなところですれ違うたびに無視をされたり、休憩中に寝っ転がっていると、重たいカラダで踏みつけられることもしばしば。草を狩るナタで切りつけられそうになることも。

一番ひどかったのが、お風呂に入って、シャワーを浴びていた時に、いきなり冷水をかけられたことだ。しかし、生長の家では「天地一切のものに感謝せよ。あらゆる出来事は自分のココロの現れ」とおぼろげながらに言われていたので、反論したくても我慢した。

ところが、次第にエスカレートすると、さすがに堪忍袋の緒が切れた。
練成会中にSさんの胸ぐらをつかみ、「てめぇ、このやろう。ふざけてんじゃねーぞ。何でオレばっかり攻撃してくんだ。もうお前殺してやるわ。」と面と向かって言った。すると、相手も「おめぇのことがむかつくんだわ。」と応戦。

練成員さんがいる前で、つかみ合い取っ組み合いの大げんか。その後、中講堂で輪読会があったのだが、ボクはボロ泣き状態。相手もボクの予想外の反撃に意気消沈状態。そんな状況で輪読するものだから、本なんて読めたものじゃない。Sさんと顔を合わすのが嫌だったから、部屋には戻らずに、中講堂でその日は寝た。

もうこんな状態で研修生はやれない。ボクはもう辞めます。とN先生に相談すると、生命の実相16巻を出して「ここを読みなさい。」とだけ言われた。
もっと言いたいことはあったのだが、迷惑をかけてしまった以上は言う通りにするしかないと思い読んでみた。家庭光明寮のお話だったと思うが、それを読んでみると、何故かココロが落ち着けた。

オレが悪かったんだ。気まずいけどあいつに謝ろう!!と翌日、掃除をしているSさんに「色々と迷惑かけてすまん。」と伝えると、「そんなんで許すわけねーだろ。」と返された。こいつぜってーに殺したる。と思ったが、我慢我慢。
来る日も来る日も顔を合わせていくと、「オレも悪かったよ。もうこれきりな。」と言ってくれた。そこから和解の神想観をしたり、ぎくしゃくしながらも話ししたりと少しずつ関係性を修復していった。

まぁ、色んなことがあったけど、生長の家の基本的なことや神想観の呼吸法など、少なからず彼から教わったのも事実。それが今でも活かされていることはボクにとってやはり必要な存在だったのだ。心からSさんに感謝したい。

今日は、感情があらぶって、えらい書いてしまった。それだけ、あんたのことがキライだったけど、好きだったってこと。また会えるのを楽しみにしてる!!


現状維持は後退する。投稿419日目。

現状維持は後退する。投稿419日目。

アーーーーっと言う間に終わりました。
長いようで短かった、地方講師会研修会も終わり愛知へ帰ってきました。

いつ見てもいいなー。大拝殿の荘厳さは。次は8月に会おう。

一泊二日で参加した地方講師会幹部研修会。
普段はなかなか聞けないような他教区の状況や事例もたくさん聞くことができました。

いいなーと思ったのが大阪教区さんの取り組み。
ネイチャーゲームの企画や青少年練成会へ参加した運営さんへの講師試験促進。
思いつきそうで、思いつかなかったことなどを積極的に取り組んでいます。
また一日一籠アクションと言うヤング向けの活動も面白いなと感じました。
お手軽に行える活動として、早速、お伝えしていきたいと思います。

また行事に参加するたびに難しいなと思う、政治の問題もやはり繰り返し繰り返し
学んで行くことが大切だと教えられました。

私たちは独裁者になってはいけない。誰一人として。私たちは素晴らしい神の子。

個人の救済のみならず、環境問題や政治問題など様々なことに対応していかないと
いけない現在。課題は様々だけど、焦らずまずは目の前のことから一歩一歩
やることが未来へと繋がる活動となる。嫌なこと、難しいことに目をそらさず
現実と向かい合う勇気を持つこと。やれないことはないことを。

美しい自然を未来に残すのも、私たちの役割。

さて明日からは、平常通り教化部で活動です。
一般練成会もやっていて、もうちょっと残りたい気持ちもあったけど
地元に根付いて、今回学んだことをしっかりと実践していきます。
やらないといけないともいっぱいあるしねー。がんばろーっと。

最後に今回の研修会で最も印象に残った言葉で締めたいと思います。

「信仰は無限生長の道。現状維持は後退する。」