ルーズボーラー。投稿624日目

ルーズボーラー。投稿624日目

机の上に目を向けると一枚の色紙が置いてある。大きく「秋元先輩へ」と書かれている。中高生の時はバスケ部に所属していた。入部したきっかけは、漫画『SLAM DUNK』の影響から。下手の横好き。決してウマくはなかったが、好きだったから6年間続けることができた。

特に高校生のときは、ほぼ怒られっぱなしの毎日。レギュラーになるどころか、スポットライトすら当たらない日々。それでも気合と勢いで続けてきた。そんな自分が唯一、褒められたことがあった。ルーズボールの練習時間だ。

ルーズボールとは、試合中にボールの行方が味方・相手チームどちらか分からなくなるときがある。そこで、全力でボールを追いかけて自分のものにするための行為だ。野球で例えるならば、高校球児がバットで打って、全力で一塁ベースへ走っていくことを想像していただきたい。

ボールをコートに落とさずに、連続10回キャッチしたら終了。一回でも落としたらやり直し。ボールが落ちるか落ちないかギリギリのところをコーチは狙う。左右に振られながら、全力ダッシュで飛び込む。擦り傷なんて1つは2つじゃない。

誰もが苦手としていたルーズボール。ボクはこれが何故か好きだった。理由は単純。小手先のテクニックやウマさが求められない。頑張ればできるからだ。これで一番になろう。とにかく一所懸命やった。誰にも負けないくらい必死にやった。

色紙には後輩からのメッセージが書かれている。
「先輩たちの中で一人とても輝いていた先輩。ルーズボーラー。クールかと思いきや笑いもいける秋元先輩。勉強だけではなく恋愛にも頑張ってください。」
「先輩のガッツポーズは忘れません。これからもどんどんとガッツポーズしてください。先輩のルーズボールは忘れません。」

ルーズボールのことばかり(笑
恋愛はともかく、笑いと粘り強いところは17年経っても継続している。この練習があったからなのか、頑張れば何とかなることを学ばせてもらった。諦めなければ絶対に良くなる。だから今を頑張ることはとても大切。あの頃に出会ったすべての人に感謝を込めて。ありがとう。

これからも全力で追い続ける。

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